こんにちは、看護時の西です。

日に日に暖かくなってきて、そろそろ野川の桜が楽しみになってきました。

さて、今回は糖尿病についてのセミナーを開いて頂きました。

 

糖尿病と聞くと、『尿が甘くなるの?』なんて言葉をよく耳にします。

実は、検査などがあまり発達していなかった時代、糖尿病疑いの子の尿を舐めて甘いかどうかで糖尿病を診断していた・・・

という噂を耳にした事があります。(あくまで噂です!)

今回は、よく聞く病名なのに実はよく知らない、糖尿病についてご紹介いたします!

 

<糖尿病とは>

糖尿病とは、血糖値が常に高い状態が続き代謝異常をおこす症候群の事を指します。

 

<血糖値の調節について>

血糖値とは、血液中の糖分(グルコース)の濃度の事を指します。

通常、食事後などで血糖値が上がると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、それにより細胞がグルコースを体内に吸収することができるようになり、血糖値は徐々に元の値に戻ります。

 

<糖尿病の原因>

糖尿病というと、インスリンが作れないから、と思う方が多いと思います。

間違いではないのですが、実はそれだけではなく、糖尿病には3種類あるんです。

⓵インスリンが作れない

⓶インスリンの作る量が低下している

⓷インスリンが効かない(インスリンは出ているが、脂肪細胞などに邪魔をされ、体内にグルコースを吸収することができない)

どれも聞けば納得するようなものばかりだと思います。

 

<症状>

わんちゃん・・・多飲・多尿、活力低下、白内障、被毛荒剛、体重減少、昏睡など

ねこちゃん・・・多飲・多尿、活力低下、肝リピドーシス、ハックウォーキングなど

 

<どんな子がなりやすいの?>

わんちゃんの場合・・・8歳以上の中高齢の、未避妊の女の子に多いと言われています。原因としては⓵の場合が多いので、インスリンでの管理が必要となることが多いです。

ねこちゃんの場合・・・8歳以上の中高齢の、去勢した男の子に多いと言われています。去勢したねこちゃんはとても太りやすく、肥満のねこちゃんは、正常体重のねこちゃんと比べて4倍糖尿病になりやすいと言われています。

 

 

>>>くま、大ピンチ!?<<<

 

 

 

<糖尿病の治療>

主にインスリンでの管理が多くなります。

インスリンは注射での投与になりますので、飼い主様のご協力も必須になります。

また、太っている子はダイエット、避妊をしていないわんちゃんは避妊をするなども治療方法になります。

毎日のご飯も見直しが必要です。

血糖値は炭水化物を摂取する事で、急激に上昇します。

それを避けるために、タンパク質が多いご飯に切り替えてあげましょう。

 

 

私ごとですが、実は学生時代にりんちゃん、という糖尿病のわんちゃんが家族にいました。

歳は12歳、未避妊で太っていたりんちゃん、ある日多飲多尿が気になり病院に連れて行くと糖尿病と診断されました。

その日からインスリン注射での糖尿病の管理が始まりました。

りんちゃんは、あまりインスリンの量が安定せず、日に日に痩せていき、ご飯も食べなくなっていきました。

そして、インスリン管理をはじめて3ヵ月、夜中に天国へ行ってしまいました。

今思うと、避妊をしていたら?ちゃんとダイエットしていたら?という後悔ばかりが残っています・・・

 

飼い主様の努力でどうにもならない病気ではありますが、避妊やダイエットで防げる病気でもあります。

ぜひ、大切なご家族の健康のためにも、日頃の食生活や健康に気をつけて頂いたいと思います。