子犬ちゃんに多い感染症であるケンネルコフ。ケンネル(=犬舎)コフ(=咳)。

アデノウィルス(混合ワクチンに含まれています)などのウイルスや細菌感染などによって起こる、いわゆるわんちゃんの伝染性気管気管支炎です。

犬舎などで集団感染する感染力の強い呼吸器疾患です。

乾いた咳が特徴で、適切な治療と、成長過程での免疫力で、治ります。(稀に重篤化することがあります)

今回ご来院されたのは、新しく家族の一員になって間もない子犬ちゃん、購入4日目くらいから咳がひどく苦しそうとのことでした。

元気食欲はバッチリのかわいい女の子。診察でケンネルコフを疑って、噴霧療法(ネブライジング)でのお預かり。

治療の反応がとてもよく、2回の通院ですぐに治ってくれました。

 

新しく受け入れたわんちゃんは、環境が変わった1週間の間に様々な症状が出やすいんです。

あれ?買った時は症状なかったのに?なんて事はよくあるんです。下痢(寄生虫感染だったり)や今回のような咳症状、耳を掻く症状(耳ダニだったり)などなど。

健康体で購入されても症状が新しく出る事もあれば、成長過程で先天性疾患が見つかることも。

どんな子でも、家族に受け入れたらそこからは家族。商品ではない、そこに治療費や寿命が関わってくる事もあります。でも、命。運命。

前向きに、ご家族と一緒に、向き合って治療していけたらと思います。

今回の女の子は軽症、すぐ完治、の経過を辿ってくれました。ご心配されていたご家族も一安心されたことでしょう。

 

手作りのおもちゃにじゃれる可愛い女の子です!