こんにちは、看護師の西です。
先日、基礎栄養学についてのセミナーを開いていただきました✏️
私たち人を含め皆、毎日の暮らしで食べている物が体を作ってくれています。
体を作るための食事ですが、皆さんは日々の食事の栄養バランスを考えて食べていますか?
きっと多くの人が毎日必要な栄養素を取りきれていないのではないかと思います。
<これだけ食べれば1日に必要な栄養素が全て取りきれる!!>
なんて食事、人にはありませんよね。
ですが、動物にはあるんです。
それが、毎日ワンちゃん・ネコちゃんが食べている「総合栄養食」です!
聞いた事、見たことの無い方はぜひ普段あげているご飯の袋の裏にある名称を見てみてください。
それが書いてあるご飯こそ、飼っているワンちゃん・ネコちゃんが毎日の主食にするべきご飯です。
人とワンちゃん・ネコちゃんが必要な栄養のバランスは異なり、特に人よりもタンパク質の摂取するべき割合が多くなります。
人と比べると、ワンちゃんが約1.4倍、ネコちゃんに関しては約2倍の割合でタンパク質が必要となります。
なぜこんなにも多くのタンパク質が必要なのか?
それには3つの理由があります。
⓵皮膚のターンオーバーの為
皮膚は4つの層で構成されています。
一番皮膚の外側にある層が角質層と言い、ここで異物の侵入や皮膚の乾燥を防いでいます。
角質層は日々削れていき、その下にある層が順番に外側の層に行くことで皮膚のバリア機能が維持されています。
この事を皮膚のターンオーバーと言い、これが崩れると細菌やウイルスの侵入や皮膚の乾燥によりアトピー性の皮膚炎になってしまう可能性があります。
また、人の皮膚のターンオーバーが45日なのに対して、ワンちゃん・ネコちゃんのターンオーバーは21日と、入れ替わりが早いこともタンパク質がたくさん必要である理由の1つです。
⓶皮膚の割合の多さ
ワンちゃん・ネコちゃんの皮膚の割合は体重の20%を占める大きな組織です。
その為、割合の大きな組織である皮膚を良好に保つにはたくさんの良質なタンパク質が必要なんです。
人でもよく、タンパク質不足による肌荒れなどの言葉を耳にしますが、ワンちゃんやネコちゃんでも同じという事ですね。
⓷被毛の多さ
人と違い全身に毛が生えているワンちゃん・ネコちゃんですが、全身で1日にどれくらいの毛が伸びているかご存知ですか?
1日に伸びる長さは約0.3mm、5~6kgのワンちゃん・ネコちゃんの全身の毛が1日に伸びる長さは・・・なんと300~450mとなります!!
ミリではありません、メートルです!
被毛の成長にもたくさんのタンパク質が使われていることがよく分かるのではないでしょうか?
日々のご飯で、健康で健やかな被毛と皮膚を保つためにも、良質なタンパク質の摂取を心がけましょう!
また、私たちがよく質問される事が・・・
「どれくらいの量を与えれば良いんですか?」
という質問です。
ご飯の袋に記載されている体重当たりのご飯の量はあくまでも目安です。
運動量の多い子、おやつをもらっている子、避妊・去勢をしている子・・・様々な子がいます。
その子にあったご飯の量を知らないと、気づいた頃にはまん丸のぽっちゃりちゃん、もしくはガリガリの痩せすぎた子になってしまいます。
海外などでは、ガリガリな子だけではなく太った子も虐待とみなされ通報されたり注意を受けたりもするそうです。
愛情たっぷりのはずが虐待なんて言われたらショックですよね・・・😿💦
ちなみに、院内猫のクマはデブ猫です。
座ると地面にお腹がくっつきます。
病院で飼っているのにここまで太ってしまったのは何故なのでしょうか・・・
「うちの子はどれくらいの量のご飯をあげればいいの?」
「痩せさせたいけど、どうすればいいの?」
など、カロリー計算やその子にあったご飯のご提案など様々なアドバイスで大切なワンちゃん・ネコちゃんの日々のご飯のサポートを致します。
ぜひお気軽に、当院にご相談ください🌻