こんにちは、看護師の庄司です!
先日院内セミナーで肥満に対する食事管理について学びました。
犬猫の太る、痩せるの仕組みはとてもシンプルです。カロリー摂取量がカロリー消費量よりも多くなれば太るし、逆になれば痩せます。
人の場合の肥満は95%が食べ過ぎであると言われていますが、犬猫の場合はゴハンの与え過ぎと運動不足が原因になります。犬猫は自分で太る事はできません。飼い主さんが太らせてしまっているのです。
可愛い仕草で甘えられたらついついオヤツやゴハンをあげ過ぎてしまう飼い主さんも多いと思います。
犬猫の行動や習性に対する誤解や、1日のカロリー摂取量を把握できていない、避妊去勢手術後の体質の変化に気づかない事がゴハンやオヤツをあげ過ぎてしまう原因になっているそうです。
避妊去勢後は代謝が落ちるため、手術前と同じ量でゴハンをあげていると太ってしまいます。
特に男の子の猫ちゃんは去勢手術後は食事量が増えるというデータが出ています。手術後はゴハンの量に注意が必要です!
セミナーでは肥満は病気だとはっきりと言い切っていました!
なかなか厳しいことを言っていると思う方もいると思いますが、肥満にはたくさんのリスクが伴います。
まずはなんとなく想像ができると思いますが、肥満は寿命への影響があります。肥満のわんちゃんは理想体型のわんちゃんと比べると2〜2.5年寿命が短いと言われています。
循環器、関節、運動器官の障害を起こすリスクも理想体型のわんちゃんと比べると倍以上になると言うデータが出ています。
猫ちゃんの場合、肥満になると正常体重の猫ちゃんに比べて4〜5倍糖尿病や関節疾患になりやすくなります。
また、太ることで尿石症を発症するリスクも高まります。(運動量が減る→喉が乾かなくなることで飲水量が減る→おしっこの量が減る→おしっこが濃くなる→尿石症のリスクが増大する)
肥満は万病のもと と言われる理由がわかる気がします…
最初に書いたようにカロリー摂取量よりも消費量を増やせば体重は落とせます。
ですがお散歩やおもちゃで遊んで消費するカロリーはわずかなもので、運動だけでダイエットをするのは正直困難です。
もちろん適度な運動は筋肉を維持し、基礎代謝を高めるため大切ですが、わんちゃん猫ちゃんのダイエットにオススメなのはやはり摂取カロリーを減らすことです。
いつものゴハンを減量用の治療食に変えるだけで1日に必要な栄養素はそのままで、摂取カロリーを抑えることができます。
わんちゃん、猫ちゃんの健康のためにオヤツのあげすぎにも注意しましょう!
当院でも減量用の治療食やカロリーの低い減量用オヤツを取り扱っております。
最近体重が増えてしまったなどご心配なことがあればお気軽にご相談ください。
当院のデブ猫くまもダイエットさせないとなあ、と思いながらもタプタプのお腹を見るとついつい触って癒されてしまいます…
丸いフォルムが可愛いと言う気持ちはすごくよく分かりますが健康のために日頃の食事管理をしっかりしましょう!