オレの平凡な毎日に変化が訪れた。
休日ごとに先生と二人きにになる苦痛から、いよいよ脱出か?
オレの大好きな看護師の家に、招かれたのだ。
見覚えのある恐怖のキャリーケージも、彼女の家に行くためなら我慢できた。
あれに入って先生の車に乗った時は、当時のオレは・・・。
叫んだし、不覚にも、ちびった。
でも、看護師が手に持って連れて帰ってくれる。
変なエンジン音もしない。ブレーキも踏まないしスピードも出ない。最高だぜ。
で、やっと着いた初めてお邪魔する看護師の家には、オレが初めて見る生き物がいた。
目が合った。まじで気に入った。
何とか直接接触を試みるも、ケージごと移動して行く。壁まで追いやってしまった。
中の輪っかにいるその生き物はオレを凝視したまま仁王立ちだ。
黄色くもないのに、看護師にオムレツと呼ばれていた。
確かに美味そうだが・・。とにかく出せない・・・。
オレ、こいつ欲しい。
そう思った時、看護師はオムレツを別の部屋に隠してしまった。
オレが食べると思ったか?
バレたか?
看護師は、メシでごまかしてきた。
こっちを食うことにした。広いとこで食べるメシは格別だ。
今夜はもしかして・・・・
添い寝ありか?
あ。
一人か・・・。
でも寝心地いいぜ。
帰りたくないかも。