年末年始となると体調が崩れる動物が多い印象が、勤務医の頃から毎年あります。
一年前は慢性病の患者さんや体調不良の患者さんなどで、休診日を乗り越えて、治療を継続させて頂いたわんちゃん猫ちゃんウサギちゃんが何頭かいました。
ご家族も不安なお正月を過ごされた事、申し訳なく思いました。
今回の年末年始は、安定した状態で年を越せそうですねと、年始の間の自宅管理、自宅療法で年明けまで様子を見ましょうとお伝え出来た方が多く、私自身も不安の少ない年末最終日の診療を終えたつもりでした。
3日間のお休みを頂き、父の住む岩手へ出かけさせてもらっていました。
真冬の東北、常夏を愛する私にとっては本望ではないかもしれません。
でも、温泉を愛する私にとっては最高でした。粉雪の中の露天風呂。一面雪景色。
ひと時の非日常を味わえました。
そして、2キロ太って帰って来ました。。。
年甲斐もなくそりに夢中になったのは、
私だけではありません。
私の両親も。
さらに年甲斐もなく、二人乗りではしゃいでいました。
そして翌日の診察初日。
昨年はスタッフが体調不良で欠勤が続いた上に、外来も混み合い、患者様には大変なご迷惑をおかけしました。
今年は、状態が悪化した患者さんも、駆け込みの患者さんもなく、お待たせはしつつも、平和な初日でした。
ただ、年末の急変もなかったのに、お正月中に亡くなってしまったというご連絡も頂きました。
ご家族がお休みに入って皆様で一緒に看取ってあげられたとのこと、わんちゃんもその時まで待っていてくれたのかもしれません。
最後に会った時の、元気にしっぽを振る可愛い姿が、懐かしく思い出されます。
お別れは必ず来ます。見送ることが飼い主様のつとめです。
そんなことは理屈でわかっていても、現実、その時が訪れるのは辛いことです。この仕事をしていても、多くのお別れを経験してきても、ご家族にかける言葉がいつも見つかりません。
どんな言葉も、ご家族の心を癒せない気がします。
帰ってくることのないかけがえのない命。
せめて、後悔のないお別れ、お見送りができるよう、ご家族に寄り添って、お力になれる事が我々の果たすべきことだと思っております。
年末は新しい命との出会いも多かったです。
お別れを迎えた後、心の整理がついて、新しく家族を迎え入れ、笑顔で子犬ちゃん子猫ちゃん子ウサギちゃんを連れてのご来院。
この仕事をしていて、最も幸せを感じる瞬間の一つなんです。
かわいいベビーを連れた笑顔のご家族との再会。
悲しみを癒してくれる最高の贈りものは、やっぱり動物なんだなと実感します。
動物の持つパワーにかなうものなど、あろうはずがありません。(イチローのパクリ?)
今年もまた、出会いも別れも、常に全力で向き合っていく所存です。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
ふれあい動物園で出会ったこたち。
窮屈過ぎるお家。
癒されました〜